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移住座談会'23 開催レポート【後編】

 2023年2月23日(土)に東京のふるさと回帰支援センターにて開催された駒ヶ根市の移住座談会の開催レポートをお届けします。

 この日はゲストスピーカーにジビエ料理に取り組む福田さんと山登りやロングトレイルを行う片桐さんを迎え、会社員をしながら山に親しむ暮らしを実践している貴重なお話を伺いました。

 ともに山という共通点はありながら、その楽しみ方はそれぞれで、2人の暮らしを通して、駒ヶ根での暮らしをリアルに想像していただけることがあったら嬉しく思います。

 今回は前編に続く、後編です。片桐さんの山登りやロングトレイルのお話を中心に伺います。

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室根:(スライドの写真を見て)この写真はこの間、片桐さんと前田さんと僕の3人で高烏谷山(タカズヤサン)に登ったときのやつですね。

片桐:ここは市街地から車で20分くらいの山ですね。神社があって、その後ろに山があって、標高は約1,300mくらいの山です。そういう低山がこの地域にはたくさんあります。低山って言っても、見晴らしはよいですし、登って降りてくるのにそこまで時間もかからないので、休日の午前中にふらっと軽く登れる山ですね。

前田:私たち(前田と室根)はゼエゼエ言ってるんですけど、片桐さんはひょいひょいと登ってて。

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片桐:(写真を指差して)これが頂上からの眺めですね。伊那谷って言うんですけれど、あちら側に中央アルプスがあって、こちら側に南アルプスがあるんですけど、その下に駒ヶ根市や伊那市。これが市街地から車を走らせて、登って、トータル1時間ちょっとで見ることができる景色です。気軽に山登り、景色を楽しめる場所がけっこうありますね。

前田:やっぱり山が近いから、朝起きて天気いいときは「よっしゃ山行こう!」みたいな。私もよくパソコン一台持って、今日は山の上で仕事しようってときもあります。

片桐:山登ってると毎週登ってる方々にもあって、60代とか、70代とか、みなさん元気なんですよね。毎週山のぼってるから元気なんですよね。

前田:足腰すごい強いよね、みんな。

片桐:50歳から始めても、筋力と体力はつくからみんな登れるようになる。健康な人が多いですね。

片桐:(上の写真)千畳敷ですね。ここまでくるともう別世界で、日本なんだっていうことを忘れる景色広がっていますね。秋は紅葉がきれいで、毎週末になると1,000人、2,000人って人が来ます。 

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片桐:ここがさっきの山とは違った低山なんですけど、ここも1時間くらいで登れる山ですね。で、こちらが温泉、こぶしの湯って言うんですけど、温泉もちらほらあって、毎週のように、山帰りに温泉に入って、サウナ入って、整って帰るみたいな。

前田:贅沢だなぁ~

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片桐:これは夏に行った北海道の山なんですけど、大雪山、日本の百名山にも入ってますよね。あと北海道の一番北西にある利尻島にある山、利尻山という山です。自然が豊かな場所が北海道にもあるんですけど、駒ヶ根にいてもこういう景色が楽しめます。

前田:じゃあ、日常的には駒ヶ根の近くの自然を楽しみながら、定期的にいろんな国内だったり、世界だったり、いろいろ登っているっていうような暮らしなんですね。

片桐:駒ヶ根をベースとして、いろんな山に登ったり。

室根:以前、海外のすごい長い距離を歩きましたよね?

片桐:ニュージーランドですね、2,000kmくらいですね。散歩の延長みたいな感じで。

前田:散歩の延長ではない(笑)

片桐:島の端から端まで道があって、トレイルって言うんですけど、歩くくらいのスピードだとまわりの環境をじっくり見ることもできますし、地面を踏み締める感じとかダイレクトに知ることができますね。

室根:何日間くらいで歩くんでしたっけ?

片桐:2ヶ月間くらい

室根:2ヶ月(笑)それ、2ヶ月間分の食料背負って?

片桐:いや、1週間ごとに街に降りて、1週間山にこもって歩いて、飯がなくなったら街に降りてって、を繰り返して

前田:修行だよね(笑)

室根:どんなことを考えて2週間を歩くんですか?

片桐:ハンバーガー食べたいなって(笑)

一同:(笑)

片桐:これ、街に降りてビール飲んだらうまいなって、いろんなこと考えますよ。

室根:来年、またタイミングが合えば、長い距離挑戦されるんですよね?

片桐:そうですね、これがアメリカの西海岸、カリフォルニア、シエラネバダ山脈にある長い登山道みたいなコースなんですけど、2016年くらいに歩きましたね。雨降らなくてカラッカラに乾いてるんですけど。駒ヶ根とちょっと似てるかもしれない。こんなにカラッカラじゃないけど、青空広がってて、気持ちいいんですよね。で、このとき歩いたのが350kmくらいのコースで、ほんの一部で、全部歩くと約4,000kmくらいあるんですけど、ゆくゆくそれは歩きたいなって思ってます。

室根:半年くらいかかるんだっけ?

片桐:半年くらいですね。早い人で4ヶ月くらいとか。

​※

室根:同じ山でもね、楽しみ方が全然違うお二人の話でしたね。

前田:そうだね。やっぱり、これって都会に住んでたら絶対に叶わない暮らしだし

片桐:仕事+アクティビティが自然にできますよね。

前田:ですね。さっき出てきたサウナとかキャンプとか、私だったら星空の案内人とか移住をきっかけにはじめたんですよ。そういう移住をきっかけに田舎ならではの楽しみを見つけられる方も多いですよね。この間もりんご農家さんのところに伺ったら、ご夫婦だったんですけど、トレランが趣味で。トレイルランニングで一緒に活動されていて、で、駒ヶ根に移住されて、りんご農家をされている。そういう方ってたくさんいて、それぞれの生きがいにつながるような暮らしをしていて、ほんとにいいなって思いました。

前田:あっという間に予定の30分を超えてしまいましたが、最後、お2人が今後やってみたいことや目標などあれば。

福田:そうですね、僕は一昨日くらいに駒ヶ根市内で引っ越したんですよね。これまでは駒ヶ根の市街地で、飲み屋街も多いので歩いて帰れる場所に住んでいるのは、それはそれで楽しかったんですけど、そこから車で10分、15分くらい走ったところにある、一軒家を賃貸で住むことになって。今、まだ引越しが完全に終わってないんですけど、そこは畑があったり、蔵があったり、山の中なので狩猟もできると思うし、より楽しく駒ヶ根暮らしを満喫したいと思っているところです。

片桐:僕は、駒ヶ根をベースキャンプみたいにして、駒ヶ根付近の山登りの情報や海外のロングトレイルの情報を知ることができたり、共有できたりするような、ハブとなるような場をつくってみたいです。

前田:自分の好きなことを伝えられる手段やツールって大事だなって思ってて、確かにこれだけ山に囲まれて、すごい恵まれている環境なのに、それを伝えられる場所って、意外と駒ヶ根少ないなって思うので、そんなのがあったらいいなって思うし、また片桐さんっていう人がいて、無機質な情報ではなくて、情報から温度感を感じられるのがいいですよね。

片桐:室根さんや前田さんもそうですけど、場をつくってやられているので刺激をもらっています。

前田:それぞれがそれぞれの場をつくって駒ヶ根の暮らしを楽しんでいるから、きっとそれが融合したときに唯一無二の価値が出てくるんだろうなって思います。

 この後、会場では移住座談会参加者による質疑応答タイムに入りました。

 「田舎にはなんにもない」それが田舎の人が地元を紹介するときの決まり文句であったりもしますが、何もないと思っていた田舎に確かにあったもの。それを片桐さんと福田さんの活動には僕らに教えてくれます。座談会で語られたすべての言葉はここに掲載しきれませんでしたが、片桐さんと福田さんがそれぞれの経験から獲得した言葉は、とても滋味深く、心に響くものがありました。これからの片桐さん、福田さんの活動にもご期待ください。

 移住座談会へご参加くださいました皆さま、この記事を読んでくださいました皆さま、ありがとうございました。また次の移住セミナーでお会いしましょう。

 

 

片桐さんのインタビュー記事はこちら

福田さんのインタビュー記事はこちら

前田さんのインタビュー記事はこちら

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